【新居浜】LED化の背景や学校や工場でも普及している理由

国がLED化を推進

国は2016年の地球温暖化対策計計画で、2030年までに国内で使用するすべての照明器具を、LEDや有機ELにするという目標を掲げました。国や自治体では、補助金や助成金の支給の他にも、税制優遇などを行い、家庭や企業のLED化を推し進めています。これは、消費電力が抑えられ、長寿命というLEDのメリットに、国が着目したからです。

国はオールLED化により、日本国内の電力総消費量を約8～10％削減できると試算しており、地球温暖化対策だけではなく、東日本大震災後の電力不足対策でも大きな効果が得られると、LEDの導入を進めています。

メーカーの追随

LEDが普及している理由の1つに、国のLED化の推進に、メーカーが迅速に対応したことが挙げられます。大手メーカーの1つは、10年以上前からすでにLEDの販売を始めており、現在ではカタログに掲載している製品をすべてLEDにしました。生産している製品の100％がLEDのため、消費者も購入しやすくなり、急速に普及したと考えられます。

LEDランプの価格の低下

LEDランプの販売を始まった当初は、白熱電球や蛍光灯よりも、大幅に価格が高いというデメリットがありました。しかし、LEDの普及が進むにつれて、メーカーの価格競争も激しくなったため、現在では低価格化が進んでいます。今後も、国が掲げた目標の達成に向けて、ますますLED化が進むと考えられるので、価格の低価格化も進むと予想されます。

覇権争いの激化

LED化は日本だけではなく、世界中で推進されています。そのため、LED市場は急拡大しており、老舗メーカー以外にも、次々と新規参入する企業が増えています。世界中のメーカーがLEDの世界トップシェアを勝ち取ろうと覇権争いが激化しており、低価格化だけではなく高性能化・高機能化・高効率化にも取り組んでいるため、LEDの性能は以前よりもさらに高くなっています。

国内でも海外メーカーのLEDが多く販売されており、価格や性能で様々なLEDを比較して購入できるという、LEDの選択肢が増えたこともLED化が進んでいる理由と考えられます。

蛍光灯ランプは現在も製造中

国内メーカーのほとんどが、蛍光灯の製造を終了していますが、製造終了しているのは、蛍光灯の照明器具のことです。ですので、蛍光灯ランプはまだ販売しているので、購入して使用することができます。ただし、蛍光灯ランプの生産量が減少していることから価格も高くなっており、今後購入することが難しくなる可能性もあるので早めにLEDへ交換することをおすすめします。

水銀灯は製造と輸入・輸出が禁止

蛍光灯の製造終了が注目されていますが、製造が終了しているのは蛍光灯だけではありません。実は、水銀灯も製造を終了しています。これは、水銀による汚染防止を目指した「水銀に関する水俣条約」が、2013年の国連環境計画の外交会議で採択されたからです。水銀や水銀を使った製品による、人や環境への被害を食い止めるために日本が提案しました。水俣条約により2020年末までに、原則として水銀灯の製造は終了しています。また、水銀を使っている蛍光灯も、水銀の封入量を5～10mgに規制されています。

国が掲げる目標

内閣府は新成長戦略の中で、「蛍光灯や水銀灯の照明器具の製造と出荷を、2020年までに終了する」、「現在使用している蛍光灯や水銀灯の照明器具を、2030年までにすべてLEDや有機ELに替える」という、2つの目標を掲げています。

現在、まさに照明の転換期を迎えており、LED照明への切り替えを先延ばしにしていると、交換用ランプが手に入らなくなったり、LED工事の日程調整ができなくなったりと、様々なトラブルが発生する可能性があるので、早めの対処が必要です。